2009年10月28日

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    《 空と海の間〜なぜ彼は相場師を目指したのか〜 》

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私は恵まれている。

なぜなら「人生で成功する為の秘訣は、たったひとつの事に

凝縮することができる」

「そのひとつの事がすべてに共通する」


私は、その鍵となる答えを追い求めることができ、最近やっと

その観念の様なものをつかんだ気がしている。

そして今つかめた事は、大変有難いことだが、贅沢にも

「もっと早く、この事を知っていれば」

という無念さが自分の中にあることも否定できない。


そのような私が今出来る事は、その観念をもっと明確な言葉にす

ること、そして一人でも多くの人に知ってもらう事ではないかと

思っている。


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 ■1     ♪第1章 
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 ■■■3    その他 URL 
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■1


 第1章 
  
  《柿新証券の時代》


 そして、これから始まる長く厳しいであろう研修を共に学べ

ること、ひいては同じ会社で働けること、同期にこのような人

物がいてくれることが心強かった。

また、これまで学生という立場から就職活動を通して、企業か

ら様々な手厳しい洗礼を受けてきたことに対して、この突発的

な思いつきによる行動でささやかながら“一矢報いる”ことが

できたような気持ちになっていたのも事実である。

 和久にとって、自分のそのような様々な複雑な思いに共感し、

理解してくる人間に、久しぶりに…本当に久しぶりに出会えた

ような気がしていた。

 柳原も又、同じ思いであったのだろう。その証に、二人の会

話は笑いが絶えず、その足取りと同じように弾み続けた。

 そしてーセンターを出発して30分を過ぎようとした時、目

的の店は突然二人の前に姿を現した。

否、急に店が出現するはずもなく、おそらくその時の二人は周

囲の風景も目に入らない程、話に夢中になっていたのであろう。

 二人にとって突然目の前に現れた店は、本当に小さな田舎の

万屋のような店であったが、二人の眼には砂漠の中で見つけた

オアシスにように映った。

「よっしゃー!!」二人は同時に声を上げると、勢いよく扉を

開けると店内に飛び込んだ。

「ごめんくださーい」「こんにちはー!」「はーい」

奥からのんびりした声が聞こえると、二人の予想を裏切り若い

女性が現れた。

「いらっしゃいませ。」

「お酒やおつまみが欲しいんですけど…」と、言いかけた和久

の声をさえぎるように、

「おい、和久!びっくりや、品揃え豊富やで!」と、既に陳列

棚の前に移動していた柳原の遠慮のない大声が重なった。

 苦笑いする和久に、「どうぞ、ごゆっくり選んでください」

と、店主が優しく微笑みかけたが、その和久の心もすでに柳原

と共にあった。

「おい、酒は何にする?」「そうだな…ビールは自販機がある

らしいし…日本酒は好みがあるかも…ウィスキーでいこうか?」

「よっしゃ!どうせなら、このでかいボトルでいこうや。」

「うん、2本くらいいっとくか…先は長いしな。」

「つまみも多めにと…おっ!チーカマや、チーカマと…柿の種

もあるがな。俺も好物やで。おう、お徳用で小袋に分けられと

るで。」

何とも小学生の様にはしゃぎ、時間を気にしながらも、品物選

びに没頭する二人であった。

 どうもこの店は、山中に点在する研修施設にこもらされる人

間にとって、まさに“心のオアシス”のような存在になってい

るようだ。

そして店主の方も、そのような事情を理解しサービス精神も旺

盛らしく、お客が欲しがるものを的確に把握し、普通の店では

あまり見かけないような商品まで豊富に揃っていた。

「よし、そろそろ戻ろうや。」柳原が満足気な表情で言った。

「ちょっと、買い過ぎたかな…」と言いかけて、「いや、多す

ぎて困ることはないな。」と、和久は自分で言い直した。

 二人は勘定を済ませると、店主がバランス良く袋に入れてく

れた品物を分担して持ち、店の扉を開けた。

『やはり、自動ドアは便利だったんだな。ないとその有難さが

よくわかる。』と、内心和久が思った途端、その心を見透かし

たかのように、

「ありがとうございました。」と言う、店主の声がかかった。

慌てて振り返ると、柳原が二人の気持ちを代弁するかのように

「“ありがとう”を言うのは、こっちの方や。ほんまに助かっ

たで。おおきに!」と言って、深々とお辞儀をした。和久も今

心に浮かんだことを恥じるように、深々とお辞儀をした。

帰り道は手が痛くなるほど重い荷物を持ちながらも、来た時よ

りも足どりは軽かった。それは、部屋の皆に良い報告ができる

と思うと、新たな喜びが二人の心を満たしていたからだ。

しかし、広大な研修センターの敷地に入り建物が見えてきた時

二人はハタッと顔を見合わせた。

「このまま持ち込んで大丈夫かな?」

「そうやな…まだ明るいし、ロビーにも結構人がいてるみたや

な…」二人は一瞬考え込むように、黙り込んだ。

「柳原、食料は一旦ここにおいて、後で取りにくるというのは

どうだろう?」

「おう、それグッドアイディアや!」

二人は適当な場所を探そうと、木々と残雪に囲まれた周辺をぐ

るりと見渡した。



  


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発行人 SIgN

著者 吹野 塔(ふきの とう)

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posted by はちみつ 美容 at 13:30 | TrackBack(0) | 健康には
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